有期雇用と無期雇用、派遣で働くならどっち? メリット・デメリットを解説

仕事

「有期雇用」と「無期雇用」派遣契約で悩んでいませんか?
この記事ではメリット・デメリットを比較し、計10年以上派遣で働いている私の経験談を含めて解説していきます。自分に最適な働き方を見つけましょう!

  1. 派遣の働き方「有期雇用」と「無期雇用」の違いとは?
    1. そもそも「有期雇用」と「無期雇用」って何? 基本をおさらい
    2. 法律上の大きな違い(3年ルールなど)
  2. 「有期雇用派遣」のメリットとデメリット 自由度高め?
    1. 【メリット】自分のペースで働ける!
    2. 【メリット】多様な職場で経験を積める! キャリアの幅を広げるチャンス
    3. 【メリット】 簡単な顔合わせで大企業で働くこともできる
    4. 【メリット】 3年毎に条件を見直し、契約更新のたびに働き方を見直せる
    5. 【メリット】大企業での直接契約のチャンスもあり
    6. 【デメリット】 契約更新の不安… 雇用の安定性に欠ける面も
    7. 【デメリット】 待機期間は無給? 収入が不安定になるリスク
    8. 【デメリット】就業先が決まらないと、社会保険に入れない場合がある
  3.  「無期雇用派遣」のメリットとデメリット 安定志向の人向き?
    1. 【メリット】安定した雇用と収入! 待機期間中も給与が支払われる安心感
    2. 【メリット】月給制の場合が多い
    3. 【メリット】キャリアアップや企業によっては正社員登用のチャンスも!
    4. 【デメリット】 勤務地や仕事内容を選べないケースもあり
    5. 【デメリット】企業都合での異動や転勤の可能性もゼロではない
    6. 【デメリット】責任のある働き方
  4. あなたに合う働き方は、有期雇用?無期雇用?
    1. こんな人には「有期雇用派遣」がおすすめ
    2. こんな人には「無期雇用派遣」がおすすめ
  5. 自分のライフスタイルに合わせて最適な働き方を選択して

派遣の働き方「有期雇用」と「無期雇用」の違いとは?

そもそも「有期雇用」と「無期雇用」って何? 基本をおさらい

◆有期雇用派遣とは

 3ヶ月、6ヶ月、1年など派遣先企業と契約期間が決められた状態で働きます。
また、契約している職場で働ける期間は3年。3年超えて同じ職場で働き続けることはできません。

◆無期雇用派遣とは

契約期間が3年を超えても、同じ職場で働き続けることができます。
そして、無期雇用には2種類あります。

  • 正社員型無期雇用派遣
  • 登録型無期雇用派遣

正社員型無期雇用:初めから無期雇用派遣を前提として採用される
初めから無期雇用派遣となるため、採用試験や面接の一定の採用基準をクリアしなければなりません。

登録型無期雇用:有期雇用派遣から無期雇用派遣への転換
登録型無期雇用の申し込みタイミングは、契約期間によりますが5年働いた後、派遣会社へ申し入れができます。申し入れると派遣会社は断る事ができないので、無期雇用になれますがメリット・デメリットを確認しベストな選択をしてください。

出典:厚生労働省 有期契約労働者の無期転換サイト

法律上の大きな違い(3年ルールなど)

有期雇用派遣では、派遣先事業所の同一組織(職場の課)で働ける期間は、
原則「最長3年」と法律で定められています。
3年が経過するとその組織での就業は終了となり、派遣としては下記3つの選択になります。

  1. 別の派遣先を探す
  2. 現在の派遣先企業で直接雇用(正社員など)へ切り替え
  3. 現在の派遣先企業で無期雇用派遣へ切り替え
  4. 退職、転職する

上記2と3は3年を超えても現職場で働き続けることが可能ですが、自分だけでは決めることはできません。

1.別の派遣先を探す
自分で選択でき、新たな職場や派遣先を変えて就業先を探します。

2.現在の派遣先企業で直接雇用(正社員など)へ切り替え
自分だけでは選択できず、派遣先企業と派遣会社、本人の合意が必要です。
40代後半の私には一番理想的な選択ですが、年齢が高いことや一般事務では直接契約してもらえる確率はとても低いです。

3.現在の派遣先企業で無期雇用派遣へ切り替え
自分だけでは選択できず、現職場で2年半働いたころ派遣会社の営業さんに提案してもらえると、
派遣先企業に交渉してもらえ、派遣先企業と本人の希望が合えば、無期契約に切り替えることが可能です。

基本6年目で無期雇用派遣に切り替え可能ですが、私が所属している派遣会社は3年満了後、継続して働きたい場合は無期の相談ができます。私は今の派遣会社で5年働いていませんが、先日派遣営業さんより無期の説明がありました。

また、例外もあり下記5つは3年ルールは適用されません

  • 無期雇用派遣社員
  • 60歳以上の派遣社員
  • 産前産後休業・育児休業・介護休業を取得中の代替要員
  • 日数限定業務(1ヶ月の勤務日数が通常の労働者の半分以下、かつ10日以下)
  • 有期プロジェクト業務(事業の開始、転換、拡大、縮小のための業務で期間が定められているもの) 

「有期雇用派遣」のメリットとデメリット 自由度高め?

私が思う有期雇用派遣のメリット

  1. 派遣先企業によりますが時間の融通が利きやすい
  2. いろんな企業で就業することがでる
  3. 顔合わの面談は簡単な自己紹介
  4. 3年ごとや契約更新ごとに条件を見直せる
  5. 直接雇用のチャンスがある

【メリット】自分のペースで働ける!

有期雇用の一番のメリット『自分のペースで働ける』私が有期雇用を選択している理由もコレ。
子供が小さい時は有休がとりやすかったり、大企業だとフレックスやリモートワークができたり。正社員になることは難しい大企業でも、同じ環境で仕事のできる人たちと一緒に働けて、時間に自由がきく。最大のメリットです。

【メリット】多様な職場で経験を積める! キャリアの幅を広げるチャンス

最長3年ごとに職場が変わるので、飽きずにいろんな業界や職種を経験できます。
そして、職場により異なるスキルが必要になるので、多様なスキルを身につけることができます。
私は30代の時の派遣先企業でillustratorの簡単な操作ができるようになりました!
お給料をもらいつつ、自分のスキルアップもでき一石二鳥です。

【メリット】 簡単な顔合わせで大企業で働くこともできる

自分の力では就職できないような大企業に、簡単な自己紹介で就業できることもあります。
自己紹介時も困った時には派遣営業さんがサポートしてくれるので、穏やかな談話で就業先が決まります。

【メリット】 3年毎に条件を見直し、契約更新のたびに働き方を見直せる

契約更新の時期は派遣営業さんに困りごとを相談でき、直接派遣先企業に相談しずらいことも派遣営業さんから話してくれるので安心です。
更新の有無も自分で決めることができますし、仕事内容を見直すタイミングは時給を上げるチャンスでもあります。もし職場に苦手な人がいても、3年しか就業できないので上手な付き合い方もできます。
逆に派遣先企業から継続更新されないこともあります。そうならないように日頃からコミュニケーションをとり、自分の仕事をしっかりやっていきましょう。

【メリット】大企業での直接契約のチャンスもあり

就業している派遣先企業が大手で仕事の評価が高く、タイミングがよければ就業先の企業で直接契約できることがあります。


私が思う有期雇用派遣のデメリット

  1. 自分に合った職場でも3年で離れなければならない
  2. 契約終了から次の就業先が決まるまで、待機期間が発生する場合がある
  3. 就業先が決まらないと、社会保険に入れない場合がある

【デメリット】 契約更新の不安… 雇用の安定性に欠ける面も

自分に合った職場でも、最長3年で離れなければならず、契約更新は派遣先企業で都度判断されます。そのため、3カ月ごとの契約更新の場合、3カ月ごとに継続判定され継続されない場合もあります。

【デメリット】 待機期間は無給? 収入が不安定になるリスク

有期雇用は契約満了になる前に、次の職場が決まっていれば安心ですが、スキルや年齢、時期などにより次の職場が決まらないと待機期間が発生します。
有期雇用の待機期間はお給料が発生しないので、生活が不安定になる恐れがあります。

【デメリット】就業先が決まらないと、社会保険に入れない場合がある

就業先が決まらないと、お給料が発生せず社会保険も入れません。そのため国民健康保険に切り替えになる場合があります。また、月の途中で契約満了になり次の仕事が決まっていない場合、社会保険と国民健康保険は日割制度がないため、その月は両方の支払いが発生します。
ただ、社会保険は派遣会社ごとに福利厚生が違うので、派遣営業さんに確認してください。

 「無期雇用派遣」のメリットとデメリット 安定志向の人向き?

私が思う無期雇用派遣のメリット

  1. 雇用が安定する
  2. 仕事が途切れないので、収入も安定する
  3. 月給制の場合が多い
  4. 同じ職場で長く働き続けられる

【メリット】安定した雇用と収入! 待機期間中も給与が支払われる安心感

無期雇用派遣は派遣先企業から契約終了を宣言されない限り、60歳まで契約して働けます。
60歳以降は有期雇用派遣になりますが、60歳以上は3年ルールがないので継続して働く事が可能です。

もし派遣先企業から契約を終了されても、無期雇用派遣は次の就業先決定までブランク期間ができても、決まった額のお給料を受け取ることができ安心です。

【メリット】月給制の場合が多い

無期雇用派遣は先ほど話題にあげたように2種類あり、初めから無期で働く場合(正社員型無期雇用派遣)は月給制の場合が多く、5年経って無期に切り替えた場合(登録型無期雇用派遣)は時給制が多いです。

月給制だと、祝日や夏季休暇など休みが多い月でもお給料に変動がないので安心です。
私は夏季休暇や冬期休暇が長い企業に派遣しているので、8月のお給料はとても少ないです…

【メリット】キャリアアップや企業によっては正社員登用のチャンスも!

有期雇用派遣での就業は、即戦力になる人材の募集をメインとしていますが、無期雇用派遣では未経験からの事務志望者を対象としている場合もあり、派遣会社の研修を受けながら、かつ派遣先企業の研修も受けられる場合もあり、働きながらスキルアップをすることができます。

テンプスタッフのファンタブルが、この例にあたると思います。
年齢の上限があったのでベテランの方は対象外ですが、テンプスタッフの講習をうけながら、派遣先を探してもらえ大手で働けるチャンスもあり。無期契約なので3年ルールはなく、評価されれば直接雇用のチャンスもあるのがファンタブル。

【デメリット】 勤務地や仕事内容を選べないケースもあり

無期雇用派遣は、派遣会社からの指示で派遣先が決まります。
そのため有期雇用派遣と違い、自分の意思で職場を選んだり契約更新の有無を決めたりすることができません。

現在の契約先が契約終了になった場合、次の職場は自分で選べず派遣会社が決めた企業へ行かなければなりません。思ったより勤務先が遠くても、無期雇用だと断れません。
私の派遣営業さんは、その時に有期雇用へ戻る事もできると言われていましたが、退職届等手続きも必要になるので慎重に決めてください。

【デメリット】企業都合での異動や転勤の可能性もゼロではない

無期雇用派遣の契約や就業規則には、業務上の必要に応じて配置転換や転勤を命じることがある旨が記載されているケースが多いです。

派遣会社によっては、現派遣先との契約があっても会社命令により異動する場合もあり得ると記載がありました。

無期雇用になる際は、就業規則の確認と不安があれば、派遣営業さんに相談しモヤモヤや不安を解消してください。

【デメリット】責任のある働き方

正社員でなくても、仕事の幅が広がる分、正社員と同じ働き方になりやすく、責任が重くなる。

あなたに合う働き方は、有期雇用?無期雇用?

こんな人には「有期雇用派遣」がおすすめ

新しい事を身に付けたい人
いろんな企業でいろんなシステムを使用しているので、仕事ごとに必要なスキルが身に付きます。

いろんな企業で働きたい人
たくさんの業界があるので、憧れの企業で就業できるチャンスもあります。
就業してみたら楽しい仕事内容だったり、勤務地も様々。いろんな企業で就業したい人は有期雇用が向いてるかも。

自分の時間を大切にしたい人
事前に事情を伝えておくと時間に融通を聞かせてくれたり、小さなお子さんがいる場合、時間の相談をすることができたり、リモートワークできたりします。

私の就業先は、私があまり遅くまで働いていることがないからか、30分残業しているだけで『帰らないで大丈夫ですか?』と気にしてくれます。帰る宣言していた時間をこえて仕事をしていると『帰れますか?』と声をかけてくれるいい職場。私より20歳ぐらい年下の女性も声をかけてくれます。
職場によっては、『仕事が終わらないので残業していいか』承諾をとらないといけないところもあるようですが、私の就業先は自由です。

副業ができる
時間を確保できる分、夜や長期休暇で副業も可能です。

こんな人には「無期雇用派遣」がおすすめ

同じ職場で長く働きたい人
同じ職場で3年以上働けるので、3年ごとに仕事を探す必要がありません。
社会保険も有休もリセットされる心配がなくなります。

事務職未経験の人
無期雇用派遣は未経験からすぐに働ける可能性があります。派遣会社は『キャリア形成支援制度』を設けることが法律で義務付けられているので、派遣会社の研修を利用し、現場で経験を積むことができます。

次の仕事先がみつかるか不安な人
これは私ですが、40代後半なので50代になっても仕事があるか不安。
無期雇用派遣になれば、ずっとでなくてもひとまず安心。派遣先企業から契約終了と言われない限り仕事が続く安心感があります。

自分のライフスタイルに合わせて最適な働き方を選択して

派遣の働き方を選んでいる人は、それぞれの生活スタイルや自分の時間を作るために選んでいる人が多いです。私も下の子が保育園に通い始め、正社員から派遣に切り替えました。
同じ大手企業で課を変えて10年以上働いていますが、課を変えると仕事内容も全然違うので3年ごとに心機一転です。
自分に合った働き方・派遣先を見つけて、楽しく仕事をしていきたいですね。

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